2015年07月08日
バナナに描かれた絵
朝食にバナナを食べようとしたところ、
皮の表面に絵が描いてあるのに気付いた。
ドラゴンの顔の絵と人の形(棒人間?)が書いてある。
辰年生まれの中学生の次男が作者だというのは直ぐに分かった。
ちょうど、録画していた『古代人の壁画のドキュメント』を
テレビで再生して見ているところだったので、
このドラゴンと棒人間の絵をきっかけにして、いろいろと考えてしまった。
人間は、人らしい知性が芽生えてきた何万年も前から、自分が見たものや想像したものを
壁画などに残してきた。
そして、言葉を持ち、文字を使い、自分が得た知識や経験、或いは技術などを、
他の人や次の世代に切れ目なく伝承することで文明を築いてきた。
言葉、文字、絵画、音楽など、様々な伝達(コミュニケーション)の手段を
発達させてきたことで、優れた文明を築けたことは分かるが、
それでは、そもそも、何故、そのような能力を
人だけが獲得することができたのだろうか?
テレビの録画番組からは、答えは見つからなかった。
最近放映されたNHKスペシャルの『生命大躍進』では、
進化の過程で、生命が目を獲得したり、胎盤を持つ哺乳類が誕生したり、
脳(前頭葉)を巨大化させて知性を持つようになった原因が、
何億年に一度という偶然の積み重ねであるという最新の研究成果が述べられていた。
感覚器官や脳の前頭葉、海馬などの発達が、人類に知性をもたらしたようであるが、
何故、言葉を話し、文字を作り、文学を創作し、絵を描き、音楽を奏でるようになったのかは、
これからの研究を待たなければならないようだ。
バナナ絵のおかげで、朝食のたった15分の間に、人類数万年の旅をした気分になった。
次男に感謝しながら、一応、写真を撮ってから、そのバナナを食べた。
美味しかった。。。