2015年08月25日
“起業成功の要因”は何か？
新しく事業を起こし
成功に導くのは 実に至難の業である。
スタートアップから
何とか10年後に生き残っている事業(店舗なども含める)は７％程度
さらに 20年後では僅かに0.3％である。
起業した事業を成功に導く大切な要素として
一般的に次の5つが挙げられる。
＊ アイデア
＊ チーム(組織）の事業遂行能力
＊ ビジネス・モデル (儲けるための仕組み）
＊ 資本力（資金調達能力）
＊ タイミング
皆さんは、これら5つの要素を重要度の順番に並べるとしたら
何を一番上にもってくるであろうか？
一番は アイデア？？？
やはり資本力？？？
或いはチーム(組織）？？？
どれも起業成功には欠かせない要素なので 迷ってしまうかもしれない。
アメリカ人の起業家 Bill Gross によると
“タイミング”が スタートアップの成否を分ける最も重要な要素だそうだ。
彼は 過去20年間に
IT関連の企業を中心に
100社以上を新たに立ち上げてきた実業家である。
自分自身が立ち上げてきた100社ほどの企業と
他の米国企業 100社ほどを合わせて 全体で200社について
事業が成功したか不成功に終わったかの原因を5つの要素を基準に調べている。
すると 事業成功に最も影響を与えていたのは
“タイミング”であった。
重要度の順位は次の通りである。
（１）タイミング
（２）チーム（組織）の事業遂行能力
（３）アイデア
（４）ビジネス・モデル
（５）資本力（資金調達能力）
“タイミング”の意味を少し具体的に言うと
新しい事業を実現するための技術革新が実現し
その技術を基に 社会のインフラなどが整い
市場（お客さん）が
新しい製品やサービスを受け入れる準備ができている
タイミングということらしい。
例えば 映画をインターネットで配信するサービスを
アイデアとして思いついたとしても
主に電話回線用モデムで通信を行っていた10数年以上前だと
1本の映画のダウンロードに何時間もかかってしまい実用化は難しい。
また 大恐慌の時の起業が
かなり困難であろうことは容易に想像できる。
人々が後ろ向きで 守りに入っているタイミングでは
新しいものには飛びつきにくいだろう。
タイミング以外にも
もちろん 新しい製品やサービのアイデア
事業の遂行能力
優秀なスタッフ
利益を得る仕組み作り
資金調達能力なども
事業成功のためには不可欠な要素ではある。
しかし 新規事業立ち上げのタイミングが合っていないと
かなりの確率で 短期間に撤退ということになる。
農業で言えば 種まきや収穫のタイミング(季節）
釣りの場合だと 潮の満ち引きを見極めることと同じことなのかもしれない。
いずれも タイミングを外せば
いくら経営資源を注ぎ込んでも 十分な収穫は得られない。
最適なタイミングは 事業の中身によって
当然 変わってくる。
成功する起業家とは
『タイミング』を見極め
『タイミング』に合わせて
他の４つの要素の（経営資源）を 集中的に
効率良く 投入できる人のことを言うようだ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
