2015年05月27日

えっ、みんな、中国系だったの ?!



米国系化学大手企業の日本法人に勤めていた時のことである。

その企業では、半期ごとにアジア・パシフィック地区の事業部会議を3日間行っていた。

アジアとオセアニアの現地法人と米国本社の事業責任者や技術者を合わせて50名程が、主にバンコク、クアラルンプール辺りのホテルに、毎回、参集していた。


会議は、朝の7時から夕方の6時半まで、みっちりと組まれていた。 ランチも会議室の後ろにサンドイッチが山積みされていて、会議を続けながら、各々食べていた。

そんな会議漬けの日程の中で、一番の楽しみは、グループ・ディナーと呼ばれる会食であった。


タイで開催された時、会議初日の夜に、バンコク市内の中華レストランで、印象深いシーンがあった。


50人程のメンバーが、約10人ずつのグループに分かれて、食事を楽しんだ時のことである。

私のテーブルは、開催国のタイ人が2名、フィリピン、マレーシア、インドネシア、台湾、韓国、米国からが各1名、中国人が2名、そして、日本人である私を加えて、11名であった。


最初の1時間位は、みんな、食事を楽しみながら、英語で会話していた。 その後、奇妙なことが起きた。 韓国人と私を除いて、他の9人が、全員、中国語を話し出したのだ。

最初のうちは、初対面の人もいて、お互いに中国系ということに気づいていなかったようだが、会話が進むにつれて、自宅では、中国語を使っていることが分かり、中国系同士、中国語(北京語)を話し始めたのだ。


彼らの祖先は、数代以上前に、商人や奴隷として、それぞれの国に来て、その後、定住した華僑ということだ。

外見は、どう見ても中国系には見えない人もいる。 東南アジアの華僑は豊かな人が多くて、欧米で教育を受けて、欧米の外資系企業に勤めることが多いそうだ。

もちろん、彼らは、完全アウェーの韓国人と私には気を使って英語で話してくれるし、隣に座っていた中国系マレーシア人は、彼らが何を喋っているか、同時通訳をしてくれた。


次の日から、自然に、韓国人と私は、必ず隣同士に座るようになった。

これは、最初に書いたように、中国企業ではなく、米国企業での話である。


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Posted by KFToyo  at 14:50 │Comments(0)経済経営ビジネス国際

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